漆室の作成開始

 漆室の作成を開始しました。漆室と言うのは塗った漆を早く乾燥させるために、温度を20~25°、湿度を70~80%に保つための入れ物です。上左の図の様なものを作ることにしました。内側寸法は縦、横が40センチ、高さ50センチとしました。壁は20ミリの発泡スチロールを4ミリ厚のベニヤ板でサンドイッチ状に挟むことにしました。内部には以前購入した保温電球、温湿度計を取り付け、サーモスタットで温度を一定に保てるようにします。扉には二重ガラスの窓を2個付けて、温度計や保温電球の状態を外から見られるようにします。右の写真は側板と背板の内側ベニヤを取り付けた状態です。

 この装置で室内の温度をどの程度に上げられるか、木材と発泡スチロールの熱伝導率から計算してみました。木材は0.15~0.25、発泡スチロールは0.03W/mkだそうです。発泡スチロールは木材より7倍くらい断熱性がよさそうですね。柱などの木材部分は熱伝導率を0.2、発泡スチロールをベニヤ板でサンドイッチにした部分は0.079とし、木材部分とサンドイッチ部分の面積割合から装置全体の熱伝導度を0.1と推定しました。この辺はあまり自信はありません。1秒間の熱の移動量というのは面積と室内外の温度差に比例し、壁の厚さに反比例し、その比例定数が熱伝導率だそうです。以上のことから計算してみますと、40Wの保温電球で室内外の温度差を9°に保てることになります。つまり室外が0℃なら室内は9℃まで上げられるということです。そこで保温電球のソケットを2個にし、40Wと100Wの電球を取り付けることにしました。計算が正しければ100Wの保温電球で室外が0℃でも室内を22℃まで上げられることになります。

戸棚作成