真空ポンプの修理

 アルカデル真空ポンプはフランス製で、指定のオイルは NEOIL-SS となっていました。ホームセンターなどに置いてないようです。ネットで調べてみると茨城県つくば市にある(株)アールデックという会社で扱っていることが解り、2缶取り寄せました。左写真に写っているいるのが1L入りの缶です。ポンプに少し残っていたオイルを捨ててから新しいオイルを入れ、ポンプを運転したところ、オイルが少しですが漏れることが解りました。

 

 上左写真で見られるようにオイルのレベルが見えるプラスティックの窓が少し溶けたようになっています。あまり気にしていなかったのですが、窓の下の方から油が少しずつですがにじみ出てきました。パーツを取り寄せたいところですが、外国製となるとそう簡単にはいかないと思われます。落札直後に嫌な予感がしたのですが的中しました。取り敢えず修理することにしました。窓周りの黒い枠を外してみると窓は7ミリ厚のプラスティックとひも状のパッキンから出来ていました。そこで3ミリ厚のアクリル板で窓を作り、厚み不足を補うために4.5ミリ厚の板を用意し、糸鋸で繰り抜きました。上右写真で左端が木枠、その横がアクリル板、その右がパッキンです。これをポンプに取り付けると(左写真)オイル漏れもなくいけそうです。窓中央付近の黒い線の下の線がオイルレベルです。

 ロータリーアダプターとポンプ吸入口の継ぎ手にパッキンをしました(右写真)。1ミリ厚のゴムシートから切り抜きました。ここでロータリーアダプターのベアリングの回転が少し重いことに気付きました。ベアリングを埋め込んだ穴の底を平らに作ってしまったので、ベアリングの内側のリングの側面がハウジングに接触していることが原因と思われます。制作ミスですね。困りました。ベアリングは抜くことが出来ません。

 心響太鼓さんに製作を依頼していた真空ゲージシステムが届きましたので、旋盤、バキュームチャック、ゲージ類、真空ポンプを繋ぎました。オイルミストトラップが無いので、排気口を集塵機のパイプに繋ぎました。バキュームチャックには琺瑯びきの器を付けました(左写真)。この状態でポンプを回すと、右の写真のように真空ゲージは-0.074MPAを示しました。ロータリーアダプターからカプラを抜いてポンプを回すと-0.095MPAを示したので、各部の気密性を高める必要がありそうです。ロータリーアダプターのハウジングは内側と外側の木部がまだ接着していません。バキュームチャックのフェイスプレートと主軸の間にパッキンが入ってませんでした。徐々に改善していきます。問題はオイルミストトラップです。新品を買うと中古の真空ポンプより高くなりそうです。

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