バキュームチャック(大)作り

 バキュームチャックはワーク吸着口の径が90ミリの物を使っています。径の大きなワークを保持する時もっと大きいバキュームチャックが欲しくなることがあります。径90ミリのチャックに大きい径のチャックを被せて使えるようなものも作ったのですが、精度の問題もあり、うまく使えていませんでした。そこで径の大きなチャックを作ろうと思っていました。JWA会員の伊藤さんは主軸にはめられるナットを購入し、バキュームチャック作っているという話を聞きました。フェイスプレートが無くてもナットで作れるわけですね。先日ジョイフル本田を覗くとM30のナットが置いてありました。早速購入し3~4日前から作り始めました。上左写真は幅100ミリ、厚さ60ミリの欅板6枚を接着しているところです。上右の写真はこれを2つ割りにし、径の違うものを2個作れるようにしました。先ずは径150ミリの物を作ることにしました。欅ブロックから径150ミリ、高さ90ミリの円柱を挽き、フォスナービットで片側に径40ミリの穴を掘り、その奥に径20の穴を20ミリ程掘りました。径40ミリの穴は更に鑿で6角形に広げ、ナットにエポキシ接着剤を付けて叩き込みました(下写真)。

 ナットを付けた円柱を旋盤の主軸に取り付け、ナットと反対側にチャックの掴み代を作り、円柱を反転してチャックで掴み、バキュームチャックの外側を削りました。次に再度ナットを主軸に取り付け、内部を削り、外側をサンディングしました(左写真)。空気漏れを防ぐために外側にニスをたっぷり塗りました(右写真)。

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コメント: 2
  • #1

    つねさん (日曜日, 23 12月 2018 17:47)

    凄いことをやってますね。心響さんも感心する事でしょう。

  • #2

    ひねもす工房 (月曜日, 24 12月 2018 17:47)

    コメントありがとうございます。バキュームチャック作りはそう難しいものではないですよ。材料の接着が少し面倒ですが。それと、ナットを入れる六角形の穴堀がちょっと難しかったです。ナットの側面、六角形の対辺間の距離が45ミリだったので、旋盤にフォスナービットを取り付け、径40ミリの穴を開けてから、バイトで45ミリに広げました。次に旋盤から下ろし、鑿で穴を六角形に広げるのですが、材の縦方向に鑿を入れるので、底の部分の木屑を取り去るのが難しいですね。鑿を斜めに当てて何とか取り去りました。ナットを入れる時、ハンマーで軽く叩き込める状態まで、慎重に広げました。試しに叩き込むと外せなくなるので、慎重に見極め、最後に接着剤を付け、叩き込みました。

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