戸棚作り(その10)

 扉作りに入りました。框材を所定の寸法に仕上げ、ほぞ穴加工までは昨日やっておきました。今日はほぞ加工をし、組めるように調整し、6ミリ幅の溝を掘りました。13ミリ厚の鏡板は溝に7ミリ入れる寸法にカットし、縁周りを25ミリ幅で、裏表から3.5ミリずつ切り欠きました。4枚接ぎの板なので、なかなか一定の寸法に上がりません。厚過ぎるところをサンドペーパーで研磨したり、大変でした。左写真はサンディング上がりした扉の全パーツです。仮組して本体にはめ込むと、扉にねじれがあり、4個の角のうち、3個の角を本体に合わせると1か所の角が5ミリ程飛び出します。今までに扉は数多く作ってきました。扉のねじれはよくありました。額縁作りが多かったので、接着前にチェックできず、出来上がってからねじれに気づくことが多かったです。ねじれた扉は修正できません。今回はほぞ組にしたので、接着前にねじれをチェックすることが出来ました。框の組み合わせを変えたり、向きを変えたりしても直りません。よく観察すると、ほぞ穴のある縦框材にねじれが発生していることが分りました。1本の縦框材の上と下のほぞ穴に、ほぞのある2本の横框を差し込むと、この2本の框が平行になりません。框材のねじれが扉のねじれとなったようです。原因が解りました。しかし対策が思いつきません。框材を取り換えればいいのですが、材料もないので何とか修正できないか、無い頭をひねりました。ほぞを斜めに削ってみました。ほぞの厚さは8ミリです。先端を7ミリ程度に薄くし、根元からテーパー状に削りました。この横框の反対側もテーパー状に削って組んでみると扉のねじれが解消しました。扉の角が直角になるように注意しながら接着し、作業台に押し付けてクランプしました(右写真)。

戸棚作成